- 「獣医師推奨!」
- 「人気No.1!」
- 「グレインフリーで安心!」
- 「涙やけにサヨナラ!」
ペットフードのパッケージやネット広告には、飼い主の心をくすぐる魅力的な言葉が溢れています。
大切な家族だからこそ、少しでも良いものを与えたい——愛情深い気持ちに、この言葉は強く響きます。
管理人でも「本当にそうなの?」「この情報の根拠は何だろう?」と疑問に思ったことはありませんか?
この記事では広告の言葉に惑わされず、溢れる情報の中から真実を見抜き、“我が子”にとって本当に良いフードを見つけ出すための「視点」と「知識」をお伝えします。
「獣医師監修」の裏側|本当に信頼できるか見抜く3つの視点


「獣医師監修」と書かれていると、無条件に安心・安全なフードだと感じてしまいますよね。
もちろん、食と健康の専門家である獣医師が関わっていることは、信頼の証の一つです。
しかし、「監修」の裏側には、関わり方の深さに大きな幅があります。



監修の意味を知っておくことが、賢い消費者になるための第一歩です。
| 関与のレベル | 内容の例 | 信頼性 |
|---|---|---|
| 深い関与(共同開発) | 獣医師が原材料の選定から栄養バランスの計算、製造工程まで、商品開発の根幹に深く関わっている。 | ◎ 信頼性が高い |
| 推奨・推薦 | 完成した商品を複数の獣医師が試食・評価し「良いフードだ」と認めている。 | ○ 多くの専門家からの評価 |
| 一部の監修(広告監修) | パッケージのデザインや広告文言のチェックのみに関わっている。 | △ 商品の品質そのものへの関与は限定的 |
「監修」という言葉だけを鵜呑みにせず、背景を確認する習慣を持ちましょう。
視点1:監修した獣医師の名前、顔、専門分野が公開されているか
「獣医師A先生 監修」という曖昧な表記ではなく、フルネームや顔写真、所属病院が具体的に公開されているかを確認しましょう。
「栄養学」「皮膚科」といった専門分野まで明示されているかもチェックポイントです。
この情報は信頼性を測る大きな指標であり、メーカーの自信の表れともいえます。
視点2:監修コメントは具体的か?
「このフードは素晴らしいです」といった抽象的なコメントではなく、具体的な根拠が述べられているかを確認しましょう。
例えば、「このフードの〇〇という成分は、シニア犬の関節の健康維持に配慮されており、理にかなっています」のように、なぜ良いのか、どの点に着目したのかが明確に語られているかがポイントです。
視点3:公式サイトで開発ストーリーが語られているか?
- どのような想いで開発されたのか
- どのような課題を解決するためのフードなのか
- 獣医師がどの段階で、どのように関わったのか
開発の背景やストーリーを丁寧に伝えているメーカーは、商品に愛情と責任を持っている可能性が高いと言えます。
広告の”マジックワード”を徹底解剖|イメージに流されないための知識


ペットフード業界には、飼い主の心を掴む「マジックワード」が存在します。



言葉が持つイメージと、確認すべき事実を知っておきましょう。
Case1:「グレインフリー(穀物不使用)」「グルテンフリー」
ペットフード業界の一大トレンドです。
特定の穀物(小麦など)にアレルギー反応が出る子にとっては、重要な選択肢となります。
- イメージ:
- 穀物は体に悪い、肉食の犬猫には不要。
- 穀物は体に悪い、肉食の犬猫には不要。
- 確認すべきポイント:
- 適切に処理された質の良い穀物(米やトウモロコシなど)は、犬や猫にとって重要なエネルギー源であり、食物繊維などの栄養素も含まれています。
穀物アレルギーではない子にとって、必ずしも穀物を避ける必要はありません。
グレインフリーのフードは、ジャガイモや豆類で炭水化物を補っていることが多く、それらが体に合わない子もいます。
「なんとなく体に良さそう」というイメージだけで選択肢を狭めていないか、一度冷静に考えてみることが大切です。
- 適切に処理された質の良い穀物(米やトウモロコシなど)は、犬や猫にとって重要なエネルギー源であり、食物繊維などの栄養素も含まれています。
Case2:「国産」「ヒューマングレード」
安心・安全の象徴のように感じられる言葉です。
- イメージ:
- 日本の工場で作られ、人間が食べるものと同じ品質の原材料を使っている。
- 日本の工場で作られ、人間が食べるものと同じ品質の原材料を使っている。
- 確認すべきポイント:
- 「国産」の定義は、実は曖昧です。
最終的な加工を日本で行えば「国産」と表示できるため、原材料は海外から輸入しているケースも少なくありません。
「ヒューマングレード」には法的な基準がなく、メーカー独自の基準で表示されています。
本当に信頼できるメーカーは、公式サイトで原材料の原産地や品質管理の基準を具体的に公開しています。
言葉のイメージだけでなく、根拠まで確認しましょう。
- 「国産」の定義は、実は曖昧です。
Case3:「無添加」「自然派」「オーガニック」
健康志向の飼い主さんにとって魅力的な言葉です。
- イメージ:
- 化学的なものが一切入っていない、体に優しいフード。
- 化学的なものが一切入っていない、体に優しいフード。
- 確認すべきポイント:
- 「何が」無添加なのかを確認することが重要です。
例えば「保存料・着色料 無添加」と書かれていても、香料は使われているかもしれません。
フードの品質を保つため、ビタミン類などの栄養添加物や、酸化防止剤(ローズマリー抽出物など自然由来のものもある)は必要です。
すべての添加物が悪いわけではありません。
「オーガニック」については、JASなどの信頼できる認証マークがあるかが判断基準になります。
- 「何が」無添加なのかを確認することが重要です。
原材料の安全性については「無添加のペットフードは本当に安全か?」で詳しく解説しています。
最高の判断基準は「原材料」と「愛犬・愛猫の体」


では、溢れる情報の中で、最終的に何を信じれば良いのでしょうか。
広告の言葉やネットの口コミも参考にはなりますが、最も信じるべきは、フードのパッケージ裏の原材料表示と、目の前にいる”我が子”の体です。
Part1:広告より雄弁|「原材料表示」の読み解き方
フードのパッケージ裏側にある原材料表示には、多くの情報が詰まっています。
広告の美辞麗句よりも、パッケージに書かれている事実こそが重要な手がかりです。
- 基本ルール:
- 原材料は原則として使用量の多い順に記載されており、最初に書かれているものがフードの主成分です。
- 原材料は原則として使用量の多い順に記載されており、最初に書かれているものがフードの主成分です。
- 主原料は良質な動物性タンパク質か
- 原材料表示の一番最初に「チキン生肉」「乾燥サーモン」「骨抜きラム肉」など、具体的で質の良い動物性タンパク質の名前が来ているかを確認しましょう。犬や猫にとって最も重要な栄養素です。
- 原材料表示の一番最初に「チキン生肉」「乾燥サーモン」「骨抜きラム肉」など、具体的で質の良い動物性タンパク質の名前が来ているかを確認しましょう。犬や猫にとって最も重要な栄養素です。
- 曖昧な表記に注意
- 「肉類」「ミートミール」「家禽ミール」といった表記は要注意です。何の動物の、どの部位が使われているか不明瞭で、品質が一定でない可能性があります。
- 「肉類」「ミートミール」「家禽ミール」といった表記は要注意です。何の動物の、どの部位が使われているか不明瞭で、品質が一定でない可能性があります。
- 注意が必要な添加物
- 発がん性が指摘されている合成酸化防止剤(BHA、BHT、エトキシキン)や、アレルギーの原因になりうる合成着色料(赤色◯号など)が使われていないかを確認しましょう。
Part2:「うちの子」が教えてくれる——健康サインの観察術
どんなに評価の高いプレミアムフードでも、すべて我が子に合うとは限りません。



フードが本当に合っているかは、愛犬・愛猫の体が教えてくれます。
フードを切り替えてから2週間〜1ヶ月ほど、以下の「体のサイン」を注意深く観察してみてください。
うんちの状態
最高の健康バロメーターです。
適度な硬さで、ティッシュで掴んだ時に形が崩れず、地面にもあまり付かないのが理想的。
毎日チェックすべきポイントは以下の通りです。
- 下痢や軟便、便秘になっていないか
- 色はどうか(黒すぎたり白っぽかったりしないか)
- 量はどうか(極端に増えていないか)
- 匂いはどうか(極端に臭くなっていないか)
皮膚と毛並み
健康な皮膚と輝く毛並みは、良い栄養状態の証です。
毛にツヤはあるか、フケが増えていないか、体を痒がっていないかをチェックします。
目や耳
目ヤニや涙やけが急に増えていないか、耳が赤くなったり、匂いがきつくなったりしていないかを確認しましょう。
活気や食いつき
元気に遊びたがるか、フードの時間になると喜んで食べるかも、日々の様子も大切な判断材料です。
見た目だけでなく、肋骨のあたりを優しく触ってみましょう。薄い脂肪の層を通して、肋骨が軽く触れるくらいが理想です。ゴツゴツしすぎは痩せすぎ、全く触れないのは太りすぎのサインです(これをボディ・コンディション・スコア=BCSと言います)。



上記のサインが良好なら、フードは「その子に合っている」可能性が高いといえます。
愛犬に合ったドッグフードは「ドッグフードの選び方」を確認しておくと失敗しません。
まとめ


ペットフード選びで本当に大切なのは、広告の華やかな言葉やインターネットのランキングに踊らされないことです。
「このフードは、うちの子の体に本当に合っているだろうか?」という、たった一つの愛情深い視点を持つことが大切です。
正しい知識を身につけ、広告の裏側を見抜く力を養うこと。
そして何より、日々の愛犬・愛猫のうんちや毛並み、小さな体の変化に気づいてあげること。
その愛情深い観察眼こそが、どんな専門家の意見や高価なフードにも勝る、最も確かなフード選びの羅針盤です。



この記事が、フード選びの参考になれば幸いです。








