愛犬・愛猫との暮らしをもっと楽しく、スムーズにするために欠かせないのが「しつけ」です。
でも「しつけって、言うことを聞かない時に厳しく叱ること?」「トレーナーみたいな専門知識がないと無理?」と思っていませんか?
実は、最近の主流は叱りつけるのではなく「できたら褒めて伸ばす」ポジティブトレーニングです。
管理人とてもシンプルで、取り組みやすい方法ですよ!
この記事では、犬と猫の両方に共通して使える、愛情に基づいたしつけの基本と具体的なステップを解説します。
なぜ「叱る」より「褒める」しつけが効果的なの?


大きな声で叱ったり、罰を与えたりするしつけは、ペットとの関係にデメリットが多いものです。



犬や猫は、人間のように論理的に理解することが苦手だからです。
| ペットの気持ち | 結果 | |
|---|---|---|
| 叱られた時 | 「トイレを失敗したから怒られた」ではなく「飼い主が怒鳴っている…怖い!」と感じる。 | 飼い主の前で排泄すること自体を怖がるようになり、隠れて粗相をするなど、問題行動が悪化するケースも。信頼関係が崩れてしまう可能性があります。 |
| 褒められた時 | 「トイレでできたら、大好きなおやつをもらえた!嬉しい!」という「良い経験」として記憶する。 | 「また褒めてもらいたい!」という気持ちから、自発的にトイレで排泄するようになり、良い行動が強化されやすくなります。 |
これがペットの心を健やかに育み、飼い主との絆を深めるポジティブトレーニングの基本です。
ポジティブトレーニングの3つの基本ステップ


では、具体的にどう進めれば良いのでしょうか。



基本は3つのステップを繰り返すだけ!
シンプルで分かりやすいのが特徴です。
まず、飼い主が望む行動(例:おすわり、トイレの場所に行くなど)を、ペットが自然に取れるように、おやつやおもちゃで誘導してあげます。
- 犬の「おすわり」の場合:
- おやつを持った手を、犬の鼻先から頭の上へゆっくり動かすと、自然にお尻が床につきます。
- 猫をトイレに誘導する場合:
- 猫がそわそわし始めたら、優しく抱き上げてトイレの中にそっと置いてあげます。
ここが最も重要なポイントです。
望んだ行動ができた瞬間に、「よし!」「いい子!」と褒め言葉をかけ、とっておきのおやつをあげてください。
タイミングが数秒遅れるだけで、ペットは何を褒められたのかわからなくなります。



「良い行動」と「ご褒美」がしっかり結びつくよう、間髪入れずに褒めましょう。
この「良い行動」→「ご褒美」のセットを、何度も繰り返します。
長時間やる必要はありません。



1回5分程度で十分です。
集中力が続く短い時間で成功体験を積ませることが、学習効果を高めるコツです。
犬と猫、それぞれのしつけのポイント


ポジティブトレーニングの基本的な考え方は同じですが、祖先の暮らし方が違う犬と猫では、効果的なアプローチが少し異なります。



それぞれの習性を理解すると、ペットの行動の理由が分かるようになりますよ!
【犬のしつけ】頼れるリーダーとして、ゲーム感覚で楽しむ
犬はもともと群れで暮らし、リーダーと協力して獲物を狩ってきた動物です。
飼い主とコミュニケーションを取り、一緒に何かを達成することに喜びを感じます。
しつけを「訓練」ではなく「愛犬との楽しいゲーム」と考えるのが成功の秘訣です。
朝起きた時、ごはんの後、遊んだ後など、犬がトイレをしやすいタイミングで、トイレサークルやペットシーツの場所に連れて行きます。



「ワンツー、ワンツー」など、優しく声をかけてあげましょう。
排泄に成功したら、これ以上ないというくらい大げさに褒めてください。
「すごい!天才!いい子だね!」と、大好きなおやつをあげながら喜びを全身で表現しましょう。
失敗しても、絶対に叱ってはいけません。
犬は「排泄したこと自体」を怒られたと勘違いし、隠れてするようになる可能性があります。
黙って静かに片付け、次の成功の機会を待ちましょう。



成功体験をたくさん積ませることが一番の近道です。
しつけは愛犬の安全を守るための大切なツールです。
「おやつで誘導し、できたらたくさん褒める」というポジティブトレーニングの基本ステップで、1日5分程度、ゲーム感覚で楽しく練習しましょう。
日常の健康管理は「ドッグフードの選び方」が基本になります。
【猫のしつけ】快適な環境で、猫が自ら選びたくなるように導く
単独で狩りをしてきた猫は、犬のように人の指示に従うこと自体を喜びません。
猫のしつけは「やめさせる」のではなく「猫の本能的な欲求を満たせる場所や物を用意し、正しい選択へ導く」という視点が重要です。
例えば、爪とぎは爪の手入れだけでなく、マーキングやストレス発散のための本能的な行動です。



爪とぎを無理にやめさせることはできません。
猫が好む素材(段ボール、麻、カーペット生地など)の爪とぎを、家の複数箇所に設置しましょう。
ソファや壁など、してほしくない場所で爪とぎを始めたら、大きな音を立てて気をそらし、すぐに爪とぎ器へ連れて行きます。
爪とぎ器で爪をとぎ始めたら、すかさず「いい子だね、上手!」と優しく褒め、おやつをあげましょう。



「ここで爪とぎをすると良いことがある」と学習させます。
してほしくない場所には、爪とぎ防止シートを貼ったり、猫が嫌う柑橘系の香りのスプレーをかけたりしましょう。
「ここでは爪とぎができない」と環境で教えるのも有効です。
きれい好きな猫がトイレを失敗するのは、多くの場合、飼い主への抗議ではなく「トイレ環境への不満」というサインです。



叱っても、猫は混乱するだけになってしまいます。
以下の点を見直して、猫にとって快適なトイレ環境を整えましょう。
- トイレは清潔か(こまめに掃除する)
- 場所は落ち着けるか(人の出入りが多い場所や騒音のある場所はNG)
- 猫の体のサイズに合っているか
- トイレの数は足りているか(「猫の頭数+1個」が理想)
愛犬、愛猫の安全な食生活は「無添加フードの見方」も参考になります。
まとめ


しつけは、ペットを人間の思い通りに支配することではありません。
言葉の通じない相手と、お互いが気持ちよく安全に暮らしていくための、愛情に基づいた大切なコミュニケーションです。
ぜひポジティブトレーニングを通じて、「うちの子、こんなこともできるんだ!」という新しい発見を楽しんでください。



愛犬・愛猫との信頼の絆を深めていってくださいね!








